木口会長、松前柔道塾へ
東京・武蔵野市にある松前柔道塾では11月9日(金)に木口宣昭先生を講師に迎え、「世界最古のスポーツレスリングに挑戦!」と題したチャレンジ教室を開催しました。
松前柔道塾は東海大学の母胎となった望星学塾(1936年開塾)が主宰する柔道教室で、開塾から31年目を迎えた現在の塾生数は幼児から大人まで総勢240名。
今年は小学生の全国大会で2位入賞を果たしています。
チャレンジ教室とは、柔道以外のスポーツを体験し、塾生の視野を広げることを目的に年2回開催している特別講座で、今回は現場指導員からの要望で木口先生の講習会となりました(約10年前、私が松前柔道塾の主任教師時代にも木口先生を迎えて講習会を実施しましたので、今回が2回目のレスリング教室となりました)。
松前柔道塾は塾生が多い為、時間帯ごと年齢別にクラスを3つに分けています。
午後5時に木口先生が道場に登場すると、畳の上には幼児を含む小学生低学年のグループが正座をして待っていました。
木口道場で学んだ私から先生とレスリングについて簡単に紹介。
最初は緊張して硬くなっていた子供達も、先生の巧みなジョークと流暢な英語を交えた指導に次第に引き込まれていきました。
エビ固め固めでの実演で先生が「そのときグリップはこうして・・・」というと、後方で見学していた若いお母さん方が「良く見えない」と子供達の輪に加わってきました。
私自身松前柔道塾での指導は短くありませんが、保護者が畳の上に乗って来たのは今回が初めてのことです。
短時間に塾生だけでなく保護者を引き込んでしまう「木口マジック」を目の当たりにしました。
低学年の部が終了すると、今度は高学年クラス。今度はレスリングの低い構えを体で覚え、ステッピングで授業開始。
その後二人組んでの「ケンケン相撲」「馬跳び」などの補強トレーニングを体験。
音を上げそうになると、「最初から出来ないと思うな、自分を信じて何事にもチャレンジしよう」と先生から檄が飛びます。
また自分自身の少年時代を振り返り、体が弱くて中学まで医者から運動を止められていた。その後レスリングのお陰で体が強くなって、今の目標は「80歳になった時に逆立ち腕立てを80回やること」と宣言。
子供達がきょとんとすると、壁に向かって倒立し腕立て伏せを実践して見せました。
これにも保護者から感嘆の声が上がりました。
高学年クラス終了後、先生には少し休憩を取ってもらいたかったのですが、子供達が先生の周りを囲んで色々な質問をしたり、帯にサインをしてもらったり(これは柔道をやっている子供達が講師に見せる最高の評価です)・・・。
結局、休憩無しで中学生クラスに突入することになりました。
中学生クラスでは、グレコローマンスタイルを柔道の練習に応用したメニューを紹介して頂き早速実践。
寝技では相手が四つんばいの状態からの攻撃方法を、レスラーの視点から解説頂きました。
先生も「最低でもあと6時間くらい欲しかった」と言うほど、あっという間に講習時間が終了。
最後は「清い心・強い体・良い頭」と3つの言葉をみんなで唱え今回の教室を終了しました
。短い時間でしたがレスリングの一端を学ぶことが出来ました。
現場の指導者や保護者からは「是非第二弾を」という声が早速出て居ます。
木口先生、お忙しい中ありがとうございました。
(文章・写真 : 東海大学 山口輝義)
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